ビリゆみ


yumiko&galileo

ビリゆみとは?

このページは、ガリレオの Skype英語レッスンの実践研究のまとめであり、同時に英語学習の道をさまよい続けていた学習者の成長を記録し、改めて分析・検討を行う場でもある。

「ガリレオ先生」の名付け親であり、2013年以来モナコの地よりガリレオの Skypeレッスンを受講し続けてくれている、更家由美子さん(デューク更家夫人)の物語を、あなた自身の英語学習の海図として役立てていただきたい。

なお、記事内では更家さんのことは、普段の師弟関係の間で呼んでいる「ゆみこちゃん」と親しみを込めて表記させていただく。また、当ページのタイトルについては深く追求せずに楽しんでもらいたい。



第1話: 自己紹介なき出会い

「こんにちは、よろしくお願いします。それでは /s/の例文から…」

 2013年6月1日、ゆみこちゃんとの初めてのレッスンは、開始3秒後には真剣勝負の発音矯正に入るという、モナコグランプリさながらの猛スピードで幕を開けた。

 巷の英会話スクールでは、初回は自己紹介から…などというケースが多いが、ガリレオの流儀では「初回であっても自己紹介はするな・させるな」である。そして実際これこそが、ゆみこちゃんとガリレオの間で英語学習に対する考えが最初に合致した瞬間であったのだ。

 ガリレオと出会う前、ゆみこちゃんが己の師と頼むべき人物を探し求めていた頃、この「初回の自己紹介」の悪癖には散々参っていたらしい。モナコに十数年と住んでいれば、英語での自己紹介の機会は嫌でも巡ってくる。自己紹介の範囲ならば、自分の言いたいフレーズだけ丸覚えしておけば、一見「ペラペラ」と喋ることも造作ない。しかし、英語教員を名乗る連中が、その姿をつかまえては "Excellent!"だの "Your English is very good!!"だのと褒めちぎってきたそうである。

 その割に、「モナコに住んでいます。」は

  • I live in Monaco.
  • I'm living in Monaco.
  • I've lived in Monaco.
  • I've been living in Monaco.

のうち、どれで言えばいいんですか?と質問をしても、「どれでも通じるから、気にしなくて大丈夫ですよ〜」・「そんな細かいことに立ち止まっていたら、先へ進めませんよ〜」などと返ってくるばかりで、明確な答えはもらえずじまいだったという話であった。

 初回授業で自己紹介などさせている暇があったら、 /sɪ/と/ʃɪ/が区別できているかどうかに耳を凝らす。VやTHが正しく発音できているか、画面に映る口元を睨みつける。英語の強勢拍リズムができているか、杖でリズムを取る。こうして観察を続けた結果、ゆみこちゃんの場合、個々の発音は自身でもこだわって学習を積んできたことが伺えたが、内容語も機能語も一緒の強さで平坦なリズムになってしまう傾向があぶり出された。

 かくして、最初の学習方針としては、英語の強勢拍リズム及び音変化の仕組みに注力した発音矯正を通じ、周囲の人たちが話すスピードの英語を聴き取れるようにリスニング演習を中心に組み立てていくことが決まった。もっとも、この方針は後で壁にぶつかってしまうのだが、その話はまた稿を改めたい。